上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト @ EX THEATER ROPPONGI 

20161116_01.jpg
年末恒例の上原ひろみさんのアジアツアーがスタートしました。
当初、東京の順番が回ってくるのは来月の予定でしたが
EX THEATER ROPPONGI の公演が追加されツアー皮切りが
東京というウレシイサプライズ。

数少なかったであろう指定席は見事にハズレ
オッサンには厳しいスタンディングライブで
足腰パンパンでございます。


感想文を提出いたします。
——

バンドでの演奏を生で聞くのはCDリリース前のBNT以来かな?
「SPARK」に収められている楽曲の素晴らしさを痛感するライブでした。
足腰に厳しかったですが サイモン・フィリップス の音の感じ、
上原ひろみさんのソロ冒頭からアグレッシブなアプローチ
スタンディングライブ ならではの素晴らしい物があったと思います。

サイモンのドラムは圧倒的なテクニックは言わずもがな
ある時期から繊細で柔らかなアプローチも加わり
楽曲の世界観を豊かに描き出していて素晴らしかったです。

上原ひろみさんに関してはスタンディングライブという事もあったからか
ソロは冒頭から終始フルスロットルという印象で楽しかったです。
湯水の様にあふれ出るアイディアとそれを実践する圧倒的なテクニック。

過去のライブの一音一音を記憶している訳ではありませんが
アイディアの幅もテクニックも年々レベルアップしていく印象。

と、いう感想を10年以上も感じ続けている訳ですから末恐ろしいです。


という事で素晴らしいライブではありました。





ただ個人的に思う事もありました。

当然ですがボクと感想が違う人も沢山いると思います。
感想が違う事で折角の感動に水を差すつもりはありませんので
昨日のライブが「大満足だった」という方はココでお別れです。


思う事があったのは今回ベースとして加わった
アドリアン・フェロー についてです。

あまりに高度すぎて素人のボクには
理解出来なかったという可能性はあります。

ベーシストが変われば楽曲の印象が変わるのも当然。
むしろ今回はそれを楽しみに行った部分もありました。

しかし昨日の内容はボクはハッキリ言って不満でした。

フレーズの頭に余計な一音と感じる部分が多々あったり
キープすべきであろう場所でオクターブ上に移動してみたりと

手癖なのか「間」を嫌っているのか…。

とにかく曲の輪郭がモワンとぼやけているような印象。

まぁ好みの問題もありますからライブ前半では
聴き手であるボクの問題とも思っていたんです。

ただソロパートは間違いなくいただけなかった。

明確なソロは「WONDERLAND」「INDULGENCE」の
2回だったように記憶していますが両曲とも
ソロの入りからフレーズが気持ち悪い所でぶつ切れになり
「たどたどしい」という表現がピッタリな印象。

ソロ後半はスケールを高速でなぞる。
派手なプレーですし盛り上がりやすいので
この事自体は決して悪くないのですが
前半で「たどたどしい」と思ってしまっているからか
手詰まりで逃げたように感じてしまう。
そしてこれまたなんとも気持ち悪い所で
フレーズが切れてしまうんです。

何より「WONDERLAND」「INDULGENCE」の
ソロパートはフレーズがループし一定の間隔で
ブレイクが訪れるんでそのオイシイ部分で
弾かないという選択肢はないと思うんですね。
(意図された無音という演奏はありですが)

その部分に中途半端に切れるフレーズのお尻が
またがってくるのでぶつ切れ感が強調されてしまうという
最悪の印象になりました。

「INDULGENCE」ではベースの後にピアノのソロがありましたが
この日のこの曲のピアノソロでは高速フレーズを持ち入らず
和音のみのアプローチで弾かれていました。
しかも前半は一つの和音のみだった気がします。

これは完全にボクの妄想ですが
「複雑な事をやらなくてもソロは成立する」という
本番中の指導に見えてしまいました。


素人のクセに生意気に長々と辛口感想を書いてしまいましたが
単純にまだ曲になじめていないという事なのかもしれません。

各地でライブと積み重ねてからの12月。
思わす今日書いた内容を詫びて手の平クルリ感想を
書いてしまうようなライブを期待しております。


2016.11.16.
SHINJYUKU LOFT 40TH ANNIVERSARY
上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト
feat.アドリアン・フェロー & サイモン・フィリップス
『SPARK』日本ツアー 2016
@ EX THEATER ROPPONGI

01. SPARK
02. DESIRE
03. WONDERLAND
04. WHAT WILL BE,WILL BE
05. DILEMMA
06. INDULGENCE
07. IN A TRANCE

EN. MOVE



上原ひろみ Live Report Index





矢野顕子×上原ひろみ Recording Live in Tokyo〜ラーメンな女たち〜 

20160918_01.jpg

矢野顕子さんと上原ひろみさんのライヴという形での共演を
さかのぼるとSSTVの企画で2006年12月に行われた
「Jammin' The Piano Session 矢野顕子 × 上原ひろみ」
今でも会場の雰囲気自体を鮮明に思い出す事ができる程の
強烈で素晴らしいライブだった。

その後レコーディングライブ、ツアー、イベントと10年の時を経て
再び新曲でのレコーディングライブに期待しない訳がない。

チケット争奪戦では最初の先行にハズレ
「これはマズイっ」と少々焦り始めていたところに
友人から重複当選分のチケットを譲っていただく。
早い段階でのチケット確保に一安心。感謝です。

くしくも知り合ったのは10年前の「矢野顕子×上原ひろみ」の
チケットのやりとりであったりするのも感慨深い。


開演前。

ヨメ氏と別行動で現地集合だったのが
二人とも早く着くことができたので
Bunkamura 内でお茶をしていると
「どうも。どうも。」と別に友人に遭遇し
一緒にお茶をする事に。

これまたくしくも知り合ったのは10年前の
「矢野顕子×上原ひろみ」のチケットのやりとりで。

引き籠もり&人見知りのワタクシですが
同じアーティストのライブを聴き続けている事で
知り合った方がいたり、気がつけば10年経っていたり
はたまた「矢野顕子 × 上原ひろみ」という
10年前と同じ組み合わせのライヴで
チケットを譲っていただいたり、再会したりと
なかなか楽しいものでございます。



感想文を提出いたします。
--

感想を書くのに困るライブでした。

最高でした。スゴかったです!

という事しか書くこと無いな。と。

それは上原ひろみさんのライブではいつもの事なんですが
なにぶん初めて聴く曲ばかりで…すっスゴイなっ と。
(って、もちろん原曲は聴いた事ある曲もありますが)

でも書くんですけど。

矢野さん、上原さんによる開演前の
ご注意アナウンスから始まりお二人ご登場するも
何やら忘れ物とパタパタと袖にはける上原さん。

袖からのスタッフの声に(少し繋いでください。とかだったのかな?)
「はいはい。まかせてちょうだい」と矢野さんのフリートーク。流石。
上原さんが戻ってくるも動画撮影の関係があったのか
「最初からやり直したいそうです」「え〜」なんてやりとりがあり
一度2人ともはけて客入れ曲フェードアウトからの再度登場。

ライブスタート前から何度も会場爆笑の
アットホームな雰囲気でライブがスタート。


各曲毎の感想はCDが発売されてから書く事にして
矢野さんと上原さんの共演というのはいろんな意味で
唯一無二の共演だなぁ。と当たり前の事を思いました。

以前の感想にも書いた気がしますが矢野顕子さんのボーカルって
管楽器とのセッションという側面があると思うのです。
スキャット的なパートはもちろんの事
歌詞の乗っている部分に関しても
様々な音(声)を自由にあやつる
インプロヴィゼーション全開の組み立て。

またピアノディオとしての側面。
矢野さんご自身のお言葉を借りるなら
「アプローチの全く違うピアニスト」の共演。

そして当然の事ですがボーカリストとの共演。

唯一無二のアーティスト「矢野顕子」と共演なので
書いてみると当たり前の事なんですがそんな事を思いました。


矢野顕子さんの事がスキだ、キライだ、とか
人それぞれいろいろな好みがあると思いますが
そういうのとは別の次元で音楽家としての矢野さん
というのを再認識させられた次第であります。
(あっボクはスキですよ)


そして唯一無二のアーティスト「矢野顕子」と共演する
これまた唯一無二のアーティスト「上原ひろみ」

ピアニストとしてはもちろんの事
コンポーザーとして大胆かつ繊細な楽曲アレンジ。

素晴らしい音楽家2人の共演に酔いしれた夜だったのでした。


で、1曲だけ曲の感想を。

4曲目に披露された矢野さんの楽曲「飛ばしていくよ」。

あの上原ひろみさんのライブを見続けていると感想でね。

速弾きがどうこう。超絶技巧がどうこう。

とかあまり書かなくなるんですよね。

もちらん確かにスゴイんだけど、それは知ってるし
みんながソコを強調しすぎるので

「上原ひろみの魅力ってソコを超えた違う所なんだよなぁ」

とか、うるさ方気取りで言いたくなる訳です。

でもね。

「飛ばしていくよ」

速弾きすげぇよ。

浅い感想でスミマセン。


「飛ばしていくよ」の高速リフ。いろんな形に展開していくんですが
リフに突入直後は手首の位置が全く動かないんですね。
演出では無いんですがワタクシの観ていた席からだと
上原ひろみさんの手の平側にライトが当たっていたので
打鍵する指が白い光になって見えたんですよ。

なので手の平から先に細い光のストロボがあるみたいな(伝わります?)

高速リフ ならぬ 光速リフ

CGかよっ!

とか思っちゃいました。

そんなこんなで

上原ひろみの速弾きすげぇよ。

と久々に書きたくなったのであります。


CDの発売は来年になるそうです。
今から楽しみであります。



2016.09.15.
矢野顕子×上原ひろみ
Recording Live in Tokyo
〜ラーメンな女たち〜
@オーチャードホール

1. 東京は夜の7時
2. おちゃらかプリンツ
3. 真っ赤なサンシャイン
4. 飛ばしていくよ
5. ドリーマー
6. こいのうた
7. ホームタウン・ブギウギ
En. ラーメンたべたい

retake
1. 東京は夜の7時
2. ドリーマー
3. 飛ばしていくよ
4. ラーメンたべたい



--
ライヴの様子は下記のサイトでも紹介されています。
--
Bagus日記[ uzazo's friend blog ] 
ライブの進行が分かる詳細なレポートが読めます。


上原ひろみ Live Report Index





東京JAZZ2016 “the HALL” 

東京JAZZ2016 “the HALL”

今年で第15回となる東京JAZZ。
2日目夜の部を観て参りました。

20160904_01.jpg
fox capture plan

岸本亮(p)、カワイヒデヒロ(b)、井上司(ds)

ヨメ氏が以前別のライブで見た事があったそうで
「見られてラッキー」と喜んでくれたのでボクもラッキー。
会場も沸いていましたし良い感じのライブでした。

で、ボク自身の感想ですがダブステップ的なリズムが
印象的なクラブJAZZといった印象でした。
たぶんそのジャンルでのカッコヨサというのがあるんだと思います。
テーマというよりリフなのかな?短いフレーズをリフレインして
展開していく楽曲が多いのですが展開する幅が狭いので
ライブ全体を通してみると似たような構造の曲が多く少々単調だった印象。
個人的にはAメロ、Bメロ、Cメロ的に曲の進行・展開が明快だった
3曲目に披露された曲が一番良かったです。

クラスターを繰り出すアグレッシブなアプローチは好みでしたが
ベース・ドラムの音量に張り合うようなバランスだったせいか
ピアノが鳴っていない(?)音が割れている感じが残念でした。
(単純にPAの方の問題だったのかな?)

それもこれも門外漢の戯言ですので
ソレがカッコイイ要素なのかもしれません。

今後、どのような作品を発表されていくのか楽しみではあります。




20160904_02.jpg
ケニー・バロン・トリオ
with special guest グレッチェン・パーラト


ケニー・バロン(p)、グレッチェン・パーラト(vo)、
北川潔(b)、ジョナサン・ブレイク(ds)

ケニー・バロンを見たのは東京JAZZ出演時だけですが
初めて見た 2011 のステージが素晴らしかった記憶があり
本公演も同じメンバーでのトリオという事で期待していました。

ドラムのジョナサン・ブレイクってあんなにデb…
もとい立派な体格でしたっけ?(人の事は言えないけど…)
シンバルを含めた全てがお腹の辺りでフラットに揃っているドラムセット。
エキサイティングなドラムが最高でした。

前半で披露された曲はスリリングでボクの好みだったのですが
ゲストプレーヤーとしてボーカルが加わった曲。
きっと素晴らしかったんだと思いますが
ボクが静かなボーカル物があまり得意ではないんですね。
途中ウツラウツラしてしまいました。スミマセン。



20160904_03.jpg
20160904_04.jpg
ミシェル・カミロ × 上原ひろみ

ミシェル・カミロ(p)、上原ひろみ(p)


最高でした。


ボクは上原ひろみさんのファンですので贔屓目もあると思うのですが
あの空間を共有・体感した多くの人は
「とんでもない物を見たっ」と感じたのではないでしょうか。

当初は「上原ひろみ the trio project」での出演告知でしたが
サイモン、アンソニーともにドクターストップと言うことで公演内容の変更。

「SPARK」という最強にして最高の名作がリリースされた後のライブという事で
3人での演奏を楽しみにしていましたが今はただ2人の体調が心配です。
しっかり療養していただいて元気なトリオでの演奏を待ちたいと思います。

上原ひろみさんのステージにガッカリする事なんて無いので
ソロはもちろんの事、どんなコラボでもウエルカム。
この夏の他の公演でもいろいろなコラボが実現したそうですが
東京JAZZ では カミロのアニキ がこのGIGだけの為に来日。

一ファンとしてホントに感謝の気持ちで一杯です。

ミシェル・カミロ × 上原ひろみ のディオに関しては
2005年から時を経て海外での公演、東京JAZZ2014 という
経緯がありますが積み重ねたライブの回数はもちろんの事、
お二人それぞれがピアニストとしての経験値も増した状態での最新版。

やわらかい単音のやりとりから曲のアウトラインが姿を現し
一気に集中力が高まって高密度な空間が生まれていく。

冒頭の曲からなんだか目頭が熱くなってしまいました。


どの曲も素晴らしかったのですが特筆したい2曲。

2014年の公演では上原ひろみさんの楽曲「DESERT ON THE MOON」が
選曲されていたので今回も聴けるかなぁなどと思っておりましたら
終盤に披露された楽曲イントロ部分のあの音に鳥肌が立ちました。

Dancando No Paraiso

ラテンJAZZの雰囲気が色濃くあるこの楽曲は
ミシェル・カミロのアンセム「On Fire」と比較される事がある曲です。
その曲をミシェル・カミロ氏と演奏するなんて胸熱すぎるでしょう。

しかも素人目からみても難曲の「Dancando No Paraiso」

これまでの海外での公演で演奏された事があるのかはわかりませんが
本公演でたっぷりとリハーサル時間がとれたとは思えません。
ステージ上のカミロ氏もこの曲の冒頭ではかなり険しい表情。

それに反してニコニコと自身の難曲を弾きまくる上原ひろみさん。

あなたは鬼か。

一瞬そんな言葉が脳裏をよぎりましたがあらぬ心配でした。
流石、ミシェル・カミロ。インプロヴィゼーションの応酬では
自身の世界に引き寄せて弾きまくる弾きまくる。

ホントに素晴らしいディオでの「Dancando No Paraiso」でした。


そしてアンコールで披露された「Place To Be」。

直前に披露されたラテンの渦とはうって変わって
手を携え薄氷の上を一歩一歩進むような緊張感。

楽譜を追いながら一つ一つの音を紡いでいくミシェル・カミロ。
少し踏み外すと壊れてしまいそうな美しい世界の中で
上原ひろみさんのソレとは少し違うイントネーション。
楽曲終盤ではミシェル・カミロにより新しい和音が加えられ
まるで反対側が透けて見える薄い布のベールを纏うように
「Place To Be」にいつもとは違う色にフワッと包まれた。


ホントに感動的なライブでした。


久々のライブでしたがやっぱライブはいいなぁ。



2016.09.04.
東京JAZZ2016 “the HALL”
@東京国際フォーラム ホールA

fox capture plan
岸本亮(p)、カワイヒデヒロ(b)、井上司(ds)

ケニー・バロン・トリオ
with special guest グレッチェン・パーラト

ケニー・バロン(p)、グレッチェン・パーラト(vo)、
北川潔(b)、ジョナサン・ブレイク(ds)



ミシェル・カミロ × 上原ひろみ
ミシェル・カミロ(p)、上原ひろみ(p)

1. Tropical Jam
2. Caravan
3. Two Much Love Theme
4. Take The A Train
5. Dancando No Paraiso
En. Place To Be



--
ライヴの様子は下記のサイトでも紹介されています。
--
Bagus日記[ uzazo's friend blog ] 
ミシェル・カミロ × 上原ひろみ のステージの詳細な感想を読めます。


上原ひろみ Live Report Index





上原ひろみ『SPARK』発売記念イベント 

毎度ハズレ続けてきた発売記念イベント。
やっとの事で当選して行ってきました。
今年の運は使い果たしたかな…。

自分の思い出も兼ねて
思い出せる部分を書き残しておきます。
記憶だよりなので文言不正確なのはご愛敬。


感想文を提出いたします。


発売イベントは2部構成で
前半・トーク、後半・ライブという構成。

MCはInterview File castの編集長、棚橋和博さん。
ボクにとってこの組み合わせは
『TIME CONTROL』の発売イベント以来ですが
抽選になってからの発売イベントでは
おなじみの組み合わせだそうです。

ちなみに3/18に発売になる『cast』は
上原ひろみさんが表紙になるそうで
『SPARK』についてとリーダー作10枚を振り返る
6時間にわたるインタビューが掲載されるとの事。買います!

棚橋和博さんの砕けた聴き口で『SPARK』の
レコーディングに関しての話からスタート。

T「上原さんのイベントでは人がよく倒れますよね。」

H「前回のイベントはスタンディングでギュウギュウでしたから、
  私も含めて皆さん歳をとっていきますし今回のイベントでは
  どんな企画でもいいけど椅子のある会場でとお願いしました。」

T「倒れるといえば今回のレコーディングでは
  初めてスタッフが倒れなかったそうですね。」

H「レコーディングがこれまでは3日だった所を
  今回は4日だったんで…」

T「でも10作中、9作、スタッフが倒れたというのは…」

H「でも今回は倒れませんでした。」

T「ブラックですね…一人ブラック企業…」



と、過酷なレコーディング風景のお話。
朝10時からスタートして深夜までのレコーディング。

T「アンソニーって何歳でしたっけ?」

H「63歳になるのかな。でも倒れたのはスタッフで…」

T「……」

H「アンソニーもサイモンも楽しそうでしたよ。」


その話の流れで「アンソニーが痩せた。めっちゃ痩せた。」と。
なにやら海外では「before Hiromi ←→ After Hiromi」と
キャプションが付けられているアンソニーの比較写真が
出回っているらしい。上原さんもその事は知っている。と。

ボクの文章では会場の爆笑感が伝わらないのが
ザンネンですがハードなレコーディングの状態や
インタビューの際でもひろみさんは仕事にキビシイという
エピソードを軽快な爆笑トークで披露してくれました。

前回のトークライブで語られた
「命がけで臨んでください。」に偽りなし。
という所でしょうか。

で、トーク中に棚橋さんが突然

T「HIROMI BARやりたいんですよ。」

H「?」

T「ちゃんとマネージャーさんに許可もらってます。」


とチャライ感じで(褒めてます)立ち上がり
マイクスタンドセッティング。

H「なんだか矢野さんみたいですね。フフッ」

T「ボクは池チャンの気分です。」


と、まさかの展開。

なんでまさかかと言いますと前回のトークライブ。
ボクがインタビューする事なんてもちろんあり得ませんが
妄想としてインタビューするなら ひろみさんには終始
ピアノ前に座ってもらって話題に出てきた曲のフレーズや
自身の曲解説なんかをしてもらいたいなぁ。とか思っていまして
(繰り返しますがただの妄想ですよ)

でも、それをやらなかったのは 上原ひろみさん的に作品の一部を
抜き出して弾くのはNGだったのかな?とか思っていたんです。

「Piano LIVE・Piano LIFE」というイベントでは
「Choux a la Creme」のメロディの弾き分けを実演していましたが
あれはピアノを学んでいる子供さんからの質問への
返答だったので特別だったのかな。と。

ところが棚橋さん

T「Sparkのキレイなイントロあるじゃないですか
  あれ弾いてくださいよ」
チャライ(褒)

ワタクシ上記の様な妄想からの想像していたので


えぇ〜っ


ですよ。

H「ここですかね。」

とスパークのイントロ。

イントロが終わるところで

T「(口で)ファァ〜ファァァァ〜って
  シンセ(ノードリード)入るんですよね。」



こんなん笑うわ。


T「で、カッコイイ「リフ」ですけどアレも弾いてください」チャライ(褒)

少し照れながら上原さんがリフを弾く

T「インタビューした時にこのリフを思いついた時
  「50m走りたくなった」って言ってましたよね。」

H「100mですよっ」

T「いえ、間違いなく50mって言っていましたっ」


カッコイイリフを思いついた時の上原ひろみさんの言葉
「ピアノの周りを走りたくなった」「鼻血が出るかと思った」

今回は「50m走りたくなった」

そして無茶ブリはつづく。

T「で、曲の終わりにスゴイ複雑なブレイクあるじゃないですか
  あれも弾いてもらえますか」チャライ(褒)

ダラッ ダララッ ダララッ 〜

T「アンソニーとサイモンにまた無茶な事を」

H「ここは1000本ノックみたいに練習しました。
  ただこのブレイクにはちゃんと意味があるんですよ。」



からの神展開

「Spark」のアナリーゼ。

実際のトークとは順番が前後します。

ブレイク直前の壮大なフレーズ部分。
この部分はオープニング、イントロ部分の
リフレインになっているとの事。
(リプライと言っていたかな?)

T「なんでインタビューの時に教えてくれないんですか」

と、仰っていましたが
ワタクシも全く気がついていませんでした。

T「「どこかなつかしい気がする」と伝えましたけど
  そういう仕掛けが…」

H「サブリミナルですw」


そして当初はブレイクが入っていなかったそうです。
作曲時はフワッとした形から始まり
「このフレーズを繰り返そう」「ここはアンソニーに」
などというように具体的に形作っていき
終盤に物足りなさを感じたのでブレイクを追加。

そしてこのブレイクは印象的なリフの
虫食いのリフレインになっている。
(このエピソードはJAZZ LIFEに掲載されています)

T「え?リフから音を抜くとブレイクと重なるんですか?」

H「そうです。このリフから音を抜いてブレイクがこう」(実演)

T「同時に弾けたりします?」

H「えっ うーん と。」(実演)


上原さんのリアクションを見た感じでは
初チャレンジという感じ。

ここが本日最大の無茶降りだったような気がします。

たしかにメインリフとブレイクは
同時に弾くとピッタリ重なる。

H「もう一度いいですか?」

一度目でもビタッとはまったのに
納得いかなかったのか再チャレンジ。

H「なのでバンドでの演奏を見る機会があったら
  リフを心で歌ってみるとピタッと合うと思います。」

H(ブレイクパート演奏)

H「again」(ブレイクパート演奏)

H「again」(ブレイクパート演奏)

H「again」(ブレイクパート演奏)

H「と、こんな感じでノイローゼになるんじゃないかと
  思うぐらい繰り返し練習しました。」



自身の楽曲を切り出して演奏するときは
「こんな感じでいいんですか?」

と言いながらちょっと照れながら演奏されていましたが
一部分でもファンとしてはウレシイ。

そしてその流れで実演しながらの
楽曲解説は神展開でした。



T「ボクの好きなブルージーなの演ってください」

ブルージーなフレーズを少し弾いて

H「え?何すれば(弾けば)いいんですか?」

ここも無茶振りでしたね。

ただ、棚橋さんここはもう一押しして欲しかった。
何か具体的な曲名を言っていたら
ここだけでしか聴けない「何か」が聴けたかも。

しかしこの時点で予定のトーク時間は
大幅に過ぎていたので無い物ねだりか。

何にしても爆笑トークと
実演交えてのアナリーゼは大変面白かったし
「Spark」のブレイク直前の所の演奏は鳥肌でした。

棚橋和博さんに感謝・拍手です。
「cast」絶対買います。



後半。ライブパート。

会場のスピーカーの問題なのか高音の抜けが悪かったんですが
今日の内容を思えばそんなのは重箱の隅、というか重箱の外。
些細な事です。


バンドでの楽曲のピアノソロアレンジという事で
前回のトークイベントで演奏された
『SPARK』の楽曲3曲と
何か1曲ぐらい聴けたらいいなぁ。とか
思っていたので1曲目でまさかの誤算。

・TAKE ME AWAY

もうね。上原ひろみさんは
「Spiral」や「Time Out」もソロでの演奏がありましたから
何が来ても驚かないつもりだったんですが
バンドではアンソニーが歌う美しいメロディを
ピアノの音色で聴くのはこれまた至極の時間。
途中楽曲がドライブしていく所も流石でした。

そして既にソロでもおなじみの

・WHAT WILL BE,WILL BE
・WAKE UP AND DREAM
・ALLS WELL

大満足でしたがアンコールがある雰囲気。
アンコール突入のイントロでぶっ飛び。

・IN A TRANCE

1.5倍は言い過ぎですがCDでの演奏より
1.3倍ぐらいの勢いで演奏がスタートし
ドラムのオープンソロが無い分一気に駆け抜けていく。

インプロパートでは「これでもかっ」という程の

圧縮・開放・圧縮・開放・圧縮・開放

客席からも歓声・拍手が飛びまくる圧巻の演奏。

正にトランス状態でした。


トーク中に棚橋さんが冗談で
「帰る時にはお金払いたくなりますよ。
 1万円ぐらい置いて帰りたくなります。」
と言っていましたが1万円で今日の体験ができるなら
チケット買って参加します。

素晴らしすぎてスパークしました。



上原ひろみ『SPARK』発売記念イベント
@ 日本橋三井ホール
19:00〜

01. TAKE ME AWAY
02. WHAT WILL BE,WILL BE
03. WAKE UP AND DREAM
04. ALLS WELL

EC. IN A TRANCE





<文春トークライブ>上原ひろみ~世界を駆けるピアニスト~ 

文藝春秋主催のトークライブ第6回に
上原ひろみさんが登場なさるという事でチケットゲットに挑み
あえなく惨敗するものの知人に譲っていただき無事参戦。

また終演後に約2年前の「BNT極寒並びの業」を
共に乗り越えたメンバーが揃ったのも嬉しかったです。
一瞬しかお話できませんでしたがまたどこかで。



感想文を提出いたします。

トークがメインのライブは初と仰っていましたが
トークライブというと5年前にヤマハホールで開かれた
Piano LIVE・Piano LIFE」というイベントがありました。

あの時はピアノソロライブの合間のMC部分に
インタビュアーを交えたロングトークが入るという印象でしたが
今回はトークの合間に演奏をするというスタイルだったので
「初じめて」という事だったんでしょうね。

MCは上原ひろみさんのドキュメンタリー本
「サマーレインの彼方」の著者である神舘和典さん。
Beyond Standardの発売記念トークイベントで
お二人の組み合わせは拝見していたので興味津々。


トーク冒頭に神舘さんが

「トークライブと銘打って足を運ぶお客さんというのは
 コアなファンの方が多いのでは…」と。

なるほど。
まったく気がつきませんでしたが確かに
ソロ演奏の予定ありと告知されていても
「トークライブ」に行こうと思うのは…。

実際、挙手での簡単なアンケートを取ってみると

上原ひろみさんのライブを見た事がある人・ホボ全員。
2回以上見た事のある人 8〜9割。
5回以上見た事のある人 4〜5割。
「サマーレインの彼方」既読の人 3割。

と、確かにコアなファンの集いになっていた。


トークの内容は「サマーレインの彼方」の生語りといった感じ。

「コアなファン」が全く知らなかった事が
語られた部分は少なかったけれど
著者である神舘さんと上原さん本人が語る事で
知っているエピソードの外側が語られ
同じエピソードでも立体的に見えてきて面白かったです。

全く新しい話は今回のトークライブに関して
上原さんが神舘さんに電話や打ち合わせで
繰り返し言われたという言葉。

「命がけで臨んでください。」

「それ、1度言われればわかったから」と言っても
繰り返し繰り返し言われたのだという。

「デビュー前からライブは必ず命がけで臨んできたので
 今回のトークライブを例外にする訳にはいかない…」

と。

K「うん。だけど、トークライヴを命がけでやるというのは、
  具体的にはどういう感じなのかな」

U「帰り道に不慮の事故で死んだとしても、死の瞬間、
  自分は与えられた人生で全力を出し切ったと思えることです」

ハービー・ハンコックの伴奏のようなMCを
高校野球の球児のような情熱で挑むように言われたそうだ。
(神舘和典さんのFBにその下りが紹介されています。
 上記は一部抜粋転載させていただきました。)


今回の神舘さんはサイモンやアンソニーと同じ立場という事ですね。

もちろんトーク上ではオモシロエピソードとして
紹介されていた訳ですが上原ひろみさんが
ライブに挑む姿勢がよくわかるエピソードでした。

そしていつもと同様に命がけで臨んだトークライブ。
後半で「上原ひろみトークソロ」が披露された。

多分今回のトークライブに当たって
「この事だけは言おう」と決めていた部分なのかなぁ。と。

それは海外での公演でやる気の無いスタッフに
当たってしまった場合にも「周りを巻き込む」という事。

「失敗は許すけどウソは許さない」

という強い姿勢で挑み
最後はハグをして別れられる関係性を作りたい。
もし巻き込めなかった時には「自身のせいである」と。

そして、この事はどんな種類の仕事でも同じである。とも。

神舘さんも「はい。」としか応えられないような勢いで
語られたこの話では空気がピンっと張ったような瞬間だった。
ボクも勢いに押され背筋が伸びてしまいました。

ピアノを弾く事を基準に移動時間のロスをも削る学生時代から
全く変わる事のない一貫した上原ひろみさんの姿勢に
「あぁやっぱりこの人はスゴイ人だ。」などと思っていたら
「スゴイ人」と特別視するのではなく「お前も命がけで挑め」と
気合いを注入されたような気分になりました。

のほほんと生きているボクには闘魂注入のビンタレベル。

「スタッフに命がけで仕事をしたいと
 思われるアーティストになりたい」


という言葉がやけに印象に残った。



さて演奏の方の感想。

クラシックの公演も行われる紀尾井ホールで
PA無しの生ピアノでのソロ演奏。


トークパート
学生時代からデビューまでのエピソード。
バークリーの中間テスト的な課題として提出した曲を
教授がアーマッド・ジャマルに紹介する。

しかし各所から聴いて欲しいという連絡が耐えない
アーマッド・ジャマルは聴かないと断るものの
どうしても聴いて欲しいと教授が食い下がり
じゃあ今聴くからそこでCDかけろと電話越しに聴かせた曲。

The Tom and Jerry Show

もちろん知っているエピソードではあるけれど
こういった話の流れで聴くとまた格別である。

そしてアーマッド・ジャマルが聴いたであろうCDから
10数年の時間を経て進化した演奏。

この日の演奏は終盤の偽エンディング的な
ロマンティックな部分が激烈長くなっていて驚き。


「サマーレインの彼方」の第一章に書かれている
『SPIRAL』のレコーディングスタジオで聴いて
神舘氏が感動したという曲。

Old Castle, by the river,
in the middle of the forest

ピアノソロでの演奏では定番となっている古城。
冒頭の内部奏法も定番ですがホールの反響音で
ピアノ本体を叩いて鳴らす音はいつにも増して
より深い森をイメージさせた。


新譜『SPARK』からソロ曲とバンド曲のソロアレンジで3曲。

WHAT WILL BE,WILL BE
WAKE UP AND DREAM
ALLS WELL

プロモーションでのTV出演時や
先日行われたJ-WAVEのイベント(←もちろんハズレた)で
披露されている曲ですが生で聴く事ができて感激です。

CD発売記念イベントも応募していますが
きっとハズレるでしょう。そうなんでしょう。
でも、ココで聴けたので良しとします。


2016.02.08.
<文春トークライブ>
上原ひろみ~世界を駆けるピアニスト~
19:00~ @紀尾井ホール


talk

01. The Tom and Jerry Show

talk

02. Old Castle, by the river,
in the middle of the forest

talk

03. WHAT WILL BE,WILL BE
04. WAKE UP AND DREAM
05. ALLS WELL

EC. BQE



--
ライヴの様子は下記のサイトでも紹介されています。
--
Bagus日記[ uzazo's friend blog ] 
トークで語られた内容の詳細が分かる感想です。
こういう感想書けば良かったw