上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト / ALIVE 

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上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクトの新作『ALIVE』

新譜の発売を心待ちにしておりましたが
発売日(前日)に買いに行けない状況も考えられたので
確実に手元に届くamazonにて予約しておりました。

MOVEの時は佐川で朝一着だったのですが
最近のamaはCDだとゆうメール発送。
朝からWebの配達追跡をリロード連発しながら
何度もポストを覗きに行くという(笑
結局、夕方着で随分と長い一日になりました。


感想文を提出いたします。
--
素人がヤイヤイ感想を書いていきますが
結論を先に書いてしまうと


最高だと思います。


まず表層的な事を言ってしまえば
とても聴きやすいアルバムだと思います。

これはこのバンドの全てのアルバムに共通なのですが
非常に難しい超絶曲でありながらもキャッチーな印象。
この二つを両立している事に毎度驚かされます。
そして本作はコンポーザー上原ひろみさんの
メロディアスな魅力がより全面に押し出されている。
さらに後述しますがとてもポジティブな印象を受ける。
これらの事で多くの人が聴きやすいアルバムになっていると思います。

ホントに超絶曲だと思うんですが、
超絶度が前回より増しているように感じるんですが
キャッチーに感じる度数も同時に上がっているという。(笑

難しい曲を難しく聴かせない。
これはホントにこのバンドの大きな魅力だと思います。



上原ひろみさんの楽曲を超絶プレーヤー達で具現化した『VOICE』。
ライブを重ねて最強バンドの誕生となった『MOVE』。

それぞれの良さはありますが『VOICE』から『MOVE』の
バンドとしての進化には驚かされたし
収められた楽曲達も申し分無かった。

その次の作品となる『ALIVE』。
否が応でもハードルは上がっています。

年末のBNTの公演で聴いているので
素晴らしい作品になるとは思っていましたが
CDとして聴いた時に『MOVE』を聴いた時のような
「驚き」を得られるのだろうか?と思っていました。

「人生をテーマにした作品」という事でしたが
一日をテーマにしたという『MOVE』だって
本質的には人生を描いているので
「同じようなテーマでは?」と思っていた。

その上先行で公開されたタイトルトラックの「ALIVE」。
ボクの大好きなテイストの曲で大喜びではありましたが
「MOVE」の発展系的な曲で構造が似ていると思う部分もあり
「きっと素晴らしい作品だろうけどそれほどの驚きは無いだろう」と。

しかしこの予測はいい意味で裏切られました。

ボクの中では「MOVE」と同じテーマではあるのですが
全く違う印象の作品に仕上がっている。

この作品の描く「人生」はより俯瞰的な視点。

その視点の置き方は『Spiral』に近い印象です。
(もちろんノードリードが出てこないという事もありますが(笑)
 『Spiral』に近い印象を受ける理由はそれだけではないと思います。)

この印象を決定づけているのは T2.T3.の2曲。
うまく表現出来ないのですが描いている風景のスケールが大きい。
どちらが良い・悪いという事ではありませんが
『MOVE』で描かれる楽曲は曲毎にあるシーンが切り取られているのに対して
『ALIVE』、特に T2.T3.は1曲の中で人生を描いている感じ。

壮大なスケール感で描かれる T2.T3.
それに続く T4. SEEKER。

そこまでのシリアスな展開を解放するかのように
大海原へ航海に繰り出すようなワクワク感。
この曲とT9.LIFE GOES ON の印象で
アルバム全体が非常にポジティブ後味になっている。

そしてどうしても特筆したいのは T7.FIREFLY。

上原ひろみさんの名作バラードはいくつもありますが
極限まで音数をそぎ落とした演奏で始まる前半部。
一つ一つの音が丁寧に置かれながらメロディを紡いでいき
中盤(終盤?)からキラキラとした音の粒で
色鮮やかな世界が描かれていく。

T2.T3.に対して「1曲の中で人生を描く」と前述しましたが
T7.もアプローチは真逆ですが美しくも儚い人生を
一曲の中で描いていると思います。

ちょっと話はそれますが上原ひろみさんがメディア露出する際には
どうしたってアグレッシブな部分がフューチャーされますよね。
ライブ映像がインサートされる時にはクラスターシーンが入るとか(笑
もちろん大きな魅力の一部でボクも大好きですが
上原ひろみさんの演奏の魅力はそういったアグレッシブな演奏にも
T7.FIREFLY にみられる繊細な表現に裏打ちされていると思うんです。
故にこの T7. ボクはあえて「上原ひろみの真骨頂」と言いたい。

人生の美しくも儚い様を描いた FIREFLY には
どうしたって泣かされてしまいますが
続くT8.T9.からはポジティブなメッセージが発せられる。
セルフライナーノーツで添えられている一文から考えても
T7.T8.T9.は組曲と考えてもいいのではないかと思います。

というか、
T7.T8.T9.の一連がアルバムを締めくくる位置に配されている事で
一曲ずつ大きなスケールで描きながらも
アルバム全体としてもさらに大きなシルエットが見えてくる。

この事も『Spiral』に近い印象を受ける理由だと思います。


『MOVE』の感想にも同じ事を書いたと思うんですが
上原ひろみのdiscographyを語る上で外す事の出来ない
名盤と言っていいと思います。

ってファンのひいき目とはいえ
外せないアルバムが多すぎだろ。(笑
でも実際そう感じるんですから仕方ない。

素晴らしかったです。

ライブ楽しみにしています。

あっあと些末な事ですが初回版についているDVD。
早々にタイトルトラック『ALIVE』のスタジオ演奏が公開されましたが
特典DVDは「FIREFLY」「SPIRIT」と別選曲。
メディア放送では取り上げられていますが
youtube公開の曲と別である事は特別感があって良いです。

上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト / ALIVE

T1. ALIVE
T2. WANDERER
T3. DREAMER
T4. SEEKER
T5. PLAYER
T6. WARRIOR
T7. FIREFLY - solo piano
T8. SPIRIT
T9. LIFE GOES ON

DVD
T1. FIREFLY
T2. SPIRIT
Live at Blue Note Tokyo on Jan.3rd,2014

T3. BEHIND THE SCENES AND MAKING OF ALIVE

上原ひろみ:piano
アンソニー・ジャクソン:contrabass guitar
サイモン・フィリップス:drums






上原ひろみ CD Review Index
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コメント

おじゃまいたします。

年末のブルーノートで始めて聴いてからアルバムを楽しみにしていました。期待以上の出来で感動しております。感想文にあるSpiralに近い印象も同感です。

今年は東京jazzの他に年末のツアーも早々決まり嬉しい限りですね。

voiceさん
どもどもです。いやぁ素晴らしいアルバム来ましたよね。
素人の思い込み感想を読んでいただき感謝です。
そして「Spiralに近い印象」という部分を
共感してもらえる方がいたのはウレシイ限り。

今からLIVEが楽しみです!

uzazoさんの仰る通り
「Firefly」の音数の少ない表現は
ピアノの柔らかな音色と相まって新鮮でした。


>T7.T8.T9.は組曲と考えてもいいのではないかと思います。

なるほど、納得です!
そういう観点で聴いてみると
アルバムの印象も変わりますね。

いよいよ次はライブですね。
チケット争奪戦がんばりましょう!

yasuさん

Fireflyの冒頭の音数の少なさは尋常じゃないですよね。
必死で練習すればボクでも弾けそうな…
故に一音の鳴りや間でのシビアな表現が感じられて
優しい曲なのにCDを聴くレベルでも
もの凄い緊張感があります。

チケット争奪戦。
ホールAの3daysで取れなかったら泣きます。(笑

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