HIROMI UEHARA SOLO @Blue Note TOKYO 

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ブルーノート東京25周年の企画として行われた
上原ひろみさんのピアノソロ公演。

個人的には上原ひろみさんのソロ公演は大好きで
久しぶりに聴くことができると楽しみに待っていたのですが
凡ミスで予約をする事が出来ずかなり凹んでいました。

あきらめの悪い性格が功を奏してキャンセルが出た分で
初日の公演に参加する事ができました。

今回は1公演の参加という事で「いちょ気合い入れて並ぶか」と
早めに行ってみたものの世の中には強者が沢山おりますなぁ。(笑

ブルーノート前に並んで待っておりますと
ベビーカーの赤ちゃんと幼稚園児ぐらいの子を連れて
散歩されているお母様が目の前を通り過ぎまして。

お母様「ブルーノートに沢山ならんでるねぇ」
園児「ダレェ?」
お母様「上原ひろみさんだって。CDで聴いたことあるでしょ。
    ピアノを楽しそうに弾くおねぇさんよぉ」

その親子が通り過ぎた後、早くから並んでいるオッサン一同が
「今の説明は秀逸ですなぁ。」と。なんだか嬉しくなったり(笑



感想文を提出いたします。
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国内公演では実に2年ぶりとなる上原ひろみさんのピアノソロ。
これまでに何度も観ていますから素晴らしいのはわかっていましたが
さすがに1音1音記憶して置くような特殊能力はありません。(笑
で、感想は

「これほどまでに素晴らしかったかっ!」

PAを通さない生音で体感する上原ひろみさんのピアノの音。
スルドイ音が空間を切り裂く瞬間に身を震わせ
キラキラとした音の粒が舞い上がり満ちていく様に酔いしれる。

一人の演奏者・一つの楽器が産み出す音が
こんなにも豊かな音楽で空間を満たしていく時間。

気持ち悪いと思われるかもしれませんが
「幸せ」という言葉がピッタリくる体験でした。

一つ前のエントリーにも書きましたが
内容を知らないで見た方が数倍楽しめる公演だと思います。
今日の感想は順を追ったレポート的な内容になる(予定)ですので
これからご覧になる方はここでお別れです。



昨年末のライブも拝見しているので実質そんな時間は経っていないけれど
気分的にはもの凄く久しぶりに上原さんのライブを観るような気分でした。
たぶん予約できなかった事でモンモンをしていた時間があった事と(笑
なんといっても僕自身が好きな「ソロライブ」という事があったからかな。

--
1st。
初日という事もあってか客席も含めやや緊張感のある会場。
大歓声で迎え入れられるも最初の1音を待つ空気の中
飛び出した高速パッセージに一段と高い集中力に満ちていく。

1曲目に披露されたのは「BQE」
ライブ冒頭からクライマックスが訪れたような
全身全霊のパフォーマンスに度肝を抜かれる。

続いて「Capecod chips」
「BQE」と同様ソロのライブでは必ず演奏されてきた曲。

国内では2年ぶりとはいえかなりの回数を観てきた
ソロライブの印象がこの2曲で見事に蘇ってきた。
そして同時に「あぁこんなにも素晴らしかったんだなぁ」と。

「その時、その空間にしか産まれない音楽」
という意味を痛感しました。

何度も何度も味わっているハズの感動。
その感動体験はキッチリと記憶されているけれど
その音、空気は記憶出来ないですからね。

とても切ない事ですが故に得難い感動がある。
そして2年ぶりに体験する事で新たな感動しながら
同時に過去の記憶が蘇ってくる。

ライブはやっぱり最高だな。

「年度末のお忙しい時期に〜」などという
恒例のぼんやりMCを挟み3曲目。

導入にならされた音に
「uzazo記憶アーカイブ」が高速回転を始める。
「uzazo記憶アーカイブ」は低スペックなので
煙を噴きつつ「この曲はっこの曲はっ」

検索結果にたどり着くやいなやメインテーマが弾かれ
もはやボクは失神寸前でした。

まさかっの「Spiral」ですよ。

全身に鳥肌たちまくりです。

説明すると長くなるのですが色んな意味で
ソロで「Spiral」が演奏される事は無いと思っていました。
もちろんそれは勝手な思い込みだった訳ですが
「Spiral」をソロでライブ演奏。
しかもこんなにも豊かで密度の高い内容。

「あぁこの人は最も神に近い存在だ」

と、狂人と思われかねない感想を抱きつつ
堪能させていただきました。(Spiralについては後述します。)

その後、ソロではおなじみとなっている
「Desert On The Moon」
「Green Tea Farm」


雄大な情景を思い描かせる「Desert On The Moon」
この日ももちろん素晴らしい内容でしたが
直前に演奏された「Spiral」で上がりきった心拍数を
やさしくゆっくりと落ち着けていく役割に。

「Green Tea Farm」はもはやいう事がありません。
キラキラした音の粒が舞い暖かい日差しを感じる演奏。
曲間に差し込まれた「上を向いて歩こう」に
2年前の COTTON CLUB での記憶が
呼び起こされ泣けてきました。

締めくくりは Viva! Vegas
The Gamblerでは「新台を入荷しました。」との事。

Viva! Vegasの一気に疾走していく締めくくりに
アンコールで披露された 「Margarita!」

全体としては非常に楽しい祭り感のあるライブでした。

しかし「Spiral」の存在感は圧倒的ですね。

ちょっと怖くなりました。



2nd
--
「The Tom and Jerry Show」で幕をあける。
デビュー当時からこれまで何度も演奏されてきた楽曲であり
大きな変容を遂げてきた楽曲でもある。
その変容の一番大きな部分は導入の部分だと思う。
徐々に長くなりある時期ではしばらくしないと
何の曲かわからない程のアプローチをしていたり
アニメの主題歌を織り交ぜてみたりと。

しかしこの日の導入は原点回帰という印象。
導入のフリは一切無しでCDと同様にいきなり本編に突入。
別に時間を計っていた訳ではないので印象でしかないけれど
単純に短くなったのではなくその分本編が長かったような気がします。

続いて 「Choux a la creme」

1stと同様「上原ひろみのソロといえば」という
代表曲のつるべ打ちに大満足である。

とはいえ1stの展開を知っているのでMC明けはどうしても期待が高まる。
もう一度「Spiral」を聴けるのかそれに変わるスゴイ展開があるのか。

「MY FAVORITE THINGS」

またも驚かされました。
MY FAVORITE THINGS は「beyond standard」に収録されていますが
このアルバムはバンド編成・独特の音作り・再構成
そもそもの選曲も含めてコンセプチュアルな作品であり
印象としてはオリジナルの作品に近いと思います。

しかしこの日に披露された
「MY FAVORITE THINGS」はピアノソロという事もあり
「スタンダードに真正面から挑む上原ひろみの図」に感じられました。

そしてその出来は驚くべき内容。

「beyond standard」のようなギミックを抜きで
上原ひろみが弾くスタンダードはそれ自体が魅力的であり
たしかに上原ひろみの世界観がそこにはある。

特に曲終わりの感じは最高でした。
終わり20秒の音源だけでも欲しいぐらい。

再三披露されてきた「I've Got Rhythm」の
ありえない程の進化っぷりと合わせて考えても
「誰が聴いてもこれはスタンダード」という
上原ひろみのアルバムが聴いてみたい。

そうして作られたアルバムは
「誰が聴いてもこれはスタンダードでありながら
 明らかに上原ひろみの作品である」という
魅力が詰まった作品になるハズ。
どんどんとその期待が高まる。

もちろんファンとしてはコンポーザーとしての
新曲も聴きたいので、もういっその事オリジナルと
完全スタンダードの2枚同時にリリースとかどうですか?
などと勝手なことをのたまってみたりする。(笑


つづく
「Old Castle,by the river,in the middle of a forest」
「Haze」

これも1stと同様。

古城は「Desert On The Moon」と同じく
情景が脳裏に描かれる系の楽曲。

「Haze」はみんな大好きだと思うのですが
ボクも好きですし思い入れもある作品です。
書くと長くなるのでまた機会があったら…。

で、2ndセットの締め。

1stでは「Viva! Vegas」の3曲の組曲。
上原ひろみさんの作品に組曲はいくつもありますが
ソロで演奏をいう事を考えるとバンド曲は難しいと思います。
(まぁこの日のライブの選曲で素人の「難しい」という予想は無意味なのは明らかですがw)
「Viva! Vegas」はソロの看板曲的な印象もあるので
シメは同じになるのかなぁと思っていました。

で、披露されたのが

「Raphsody in Blue」

マジかっ!
熊谷和徳さんとのコラボで披露された事もありますし
海外ではオケとの演奏もありました。

直前のMCでご自身も仰っていましたが
「ピアノ一本でオーケストラに挑戦」

感想としては壮絶。
まさに真っ向勝負。

「ソコが抜ける」という感じでしょうか。

楽譜も読めない音楽素人のボクが言っても説得力ありませんが
コラボレーションで披露されたものとは全くの別物。
まさにオーケストラの全パートを引き受けて演奏するという。

ピアノという楽器、ソロという演奏スタイルで
ボンヤリと描いている限界、MAXな状況。
それを遙かに超えていく圧倒的なパフォーマンスが
まさに目の前で繰り広げられていく。

こんな事が出来うるのかっ!と。


アンコールは当然予定されていたでしょうが
あまりにも壮絶な弾きっぷりで完全に燃えつくした感のある演奏に
アンコールを要求するのがためらわれるレベルでした。

1stでも肩で息をしながらステージを降りていましたが
2ndでは「あしたのジョー」ホセ・メンドーサ戦を思わせるレベル。

ホントに凄い物を観てしまいました。

その後アンコール。

「ん?ナニコレ?」

「uzazo記憶アーカイブ」は無反応です。
明らかに聴いたこと無い曲の出だし。

「まさか新曲?なのか?」

とか思っている所にメインのフレーズ。

「TIME OUT」

うへぇっ!

「Spiral」とは別の意味でこんな選曲があるとはっ!
この曲がピアノソロで演奏されると予想できた人がいたら
ホントにスゴイと思います。

2ndも祭りの後味を残して幕を閉じました。


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ダラダラと感想を書いてきましたが
本当に驚かされた公演でした。

もちろん今までも何回も驚かされてきましたが
ちょっと種類が違うタイプの驚き。

「Spiral」
3人で一つの物語を紡いでいく楽曲。
そこには3人が関わる事で産まれる不安定な揺らぎがあって
1人が少し傾いたのを倒れない様に2人が支える。
その繰り返しがまるでツルが絡まりながら一点に向かって
上り詰めていくドラマがあった。
ソロとして演奏される事で純度が上がりより鋭角に、
ちょっと怖さを感じる程一直線に昇り詰めていく。

スタンダードに真っ向勝負の「MY FAVORITE THINGS」
オーケストラに真っ向勝負の「Raphsody in Blue」

音楽的に、体力的に
いろんな角度から常識や限界を突破し
新しい世界を見せてくれる素晴らしいライブでした。


さて、「見る前にTwitterとか、ブログ検索とかしない方が吉」、
「これから観に行く方はここでお別れ」と書いて来ましたが
ここまで読んで頂いた方(がもしいたなら)おわかりだと思いますが
今回のライブはいつもの公演以上にセットリストは知らないで見た方が
数十倍楽しめる内容だったと思います。

読み返してみると個人的にビックリした事に偏った
感想になってしまいましたが全部の楽曲素晴らしかったです。

ライブのたびに上原ひろみさんのファンで良かったと思いますが
今回はいつもに以上に、というか別の角度からというのか
「とにかくスゴイっ上原ひろみさんのファンで良かった」と思いました。


2013.03.23.
Blue Note Tokyo’s
25th anniversary year special program
HIROMI UEHARA SOLO
@Blue Note TOKYO

 [1st] Open 17:30 Start 19:00
 [2nd] Open 20:45 Start 21:30

- 1st set -
1. BQE
2. Capecod chips
3. Spiral
4. Desert On The Moon
5. Green Tea Farm
6. Viva! Vegas
    Show City, Show Girl
    Daytime in Las Vegas
    The Gambler

EC. Margarita!

- 2nd set -
1. The Tom and Jerry Show
2. Choux a la creme
3. MY FAVORITE THINGS
4. Old Castle,by the river,in the middle of a forest
5. Haze
6. Raphsody in Blue

EC. TIME OUT



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このライヴの様子は下記のサイトでも紹介されています。
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Bagus日記 [ uzazo's friend blog ] 
23日の公演の感想を書かれています。

23 blog
23日の2ndの感想を書かれています。オーディオに詳しい方。

上原ひろみ Live Report Index





ひさしぶりの更新でございます。 

またも1月以上更新していなかったので
デカイ広告が表示されっぱなしでした。。。

運動不足がたたってか体力の低下が激しい今日この頃。
数年前は疲れつつも3連続でできた事が1度目で体中が痛くなったり。
やはり適度な運動は必要ですね。痛感しております。。。

と、言うことで

上原ひろみさんのブルーノート公演初日行って参りましたっ!

キャンセルチケットとれたっ!

今回は初日のみの参戦ですがチケット逃して
しょんぼりしていた事を考えれば1度見られただけで大満足です。


感想はこれから書きますが
明日・明後日の公演を観に行かれる方は

Twitterやらブログ検索とかしない方がいいです。
サラの状態で行くのがよろしいかと思います。


事前情報無しで見た方が楽しいのはいつでも同じかもしれませんが
今回の公演はいつも以上に情報無しの方が楽しめると思います。


是非楽しんで来てくださいっ!


感想はまた後ほど。