矢野顕子×上原ひろみ 今年は2人でさとがえるツアー ~Get Together~ 

ちょっと時間が経ってしまいましたが
さとがえるツアー@東京NHKホールの感想でございます。


感想文を提出いたします。
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ホールに入ってまず目に入ったのはステージ上につられた鏡。
2人の手元が映し出される様に設置されていてこれはオモシロイ。
ピアノは反響板が外されていたので反響板のような効果もあるのか!?と。
多分反響効果はあったと思うんですがそんなに音が飛んで来ないという。(笑

MCの比重やボクが座った席の雰囲気が大きく影響しているのだと思いますが
前回のライブレコーディングの時とは違って
やはり矢野顕子さんのライブに来ているなぁという感じでした。

矢野顕子さんに詳しくないボクが書くのもおこがましいですが
やっぱり矢野さんってスゴイなぁと。

矢野さんの歌って唯一無二のものだと感じました。
管楽器のようでもありフレットレスの弦楽器のようでもあり
歌劇のようでもあり。。。

やはりズバッと例えるのは無理ですね。
「the 矢野顕子」という事になるんだと思います。

その歌はインプロヴィゼーション満載。
楽器で奏でるインプロとは違い繰り出した音に対して
言葉という縛りまである上であんなにも縦横無尽に
音楽を産みだしていく様は圧倒的な存在でした。

演奏終わりで矢野さんのよろこぶ姿は
まさにライブの醍醐味であるその場で音楽が
産まれていった証なんだろうなぁと。

もっとも矢野顕子さんの「the 矢野顕子」な部分を感じたのは
「こんな所にいてはいけない」
この歌詞・言葉は矢野顕子という存在が無いと
全く別の意味を持ってしまうと思います。

一見ネガティブな印象を受ける言葉。
もちろん歌詞全体を見ることで真意はキッチリ伝わります。
しかし曲終わり最後の言葉「こんな所にいてはいけない」。
これは矢野顕子さんのメロディ・声質・表情・動きの
全てが相まって一つの意味をなしている。
ホントに素晴らしいと思いました。


そしてこの矢野顕子さんと上原ひろみさんの
共演という事ですから素晴らしくない訳が無い。

音楽が産まれる瞬間
言葉が産まれる瞬間

そんな杞憂な瞬間が詰め込まれた
素晴らしいライブ体験でした。

これはどんなコラボレーションでも同じだと思いますが
繰り返される事で進化・深化する関係性。

念のため書いておきますが初回の独特の緊張感。
スリリングさというのは貴重な瞬間であります。
特にこのお二人の初ライブはミラクルな内容でした。
いろいろな付加価値が付いてしまう初回ライブで
ミラクルが起きてしまうとそのミラクルは
そうそう越える事はないだろうと。

前回のレコーディングライブはそれらの付加価値や
思い入れ込みのミラクルをさらに乗り越えてしまった驚き。

今回のライブでは圧倒的な深化という種類の驚きでした。
これまでのコラボを経て、ツアーを一緒に廻る。
よりチャレンジングなアプローチでのライブ。

上原ひろみヲタとして(笑)同じツアーを複数回脚を運んでしまうのは
そういったチャレンジを強く感じる部分にあります。

その意味で今回のチャレンジスピリットをヒシヒシと感じるライブが
東京での公演が1度しか無いのが残念でなりません。
もっともっと見てみたい。まだまだいろんな表情があるハズ。
という気持ちになりました。


とはいえMCで矢野さんが
「こんな曲もできるねぇ。って昨日話したよね。」
というような事を言っていっていましたし
またいつか、近い将来にお二人のライブを
観ることができる機会があると期待しています。


2011.12.11.
矢野顕子×上原ひろみ
今年は2人でさとがえるツアー
~Get Together~
@東京NHKホール

1st
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1. そこのアイロンに告ぐ
2. Evacuation Plan
3. ずいずいずっころばし(My Favorite Things)
4. Cape Cod Chips
5. Lean On Me
6. Deja Vu
7. 学べよ

2nd
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8.しあわせなバカタレ (AKIKO's solo)
9. こんな所にいてはいけない(AKIKO's solo)
10. Haze(HIROMI's solo)
11. 月と太陽
12. CHILDREN IN THE SUMMER
13. りんご祭り

EC1. ラーメン食べたい
EC2. Green Tea Farm



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このライヴの様子は下記のサイトでも紹介されています。
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Bagus日記 [ uzazo's friend blog ] 
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PLACE TO BE... [ uzazo's friend blog ]
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お二方とは今年も何度も同じ会場で素晴らしいライブ体験をしました。
また来年も素晴らしい瞬間を共有できると思います。


上原ひろみ Live Report Index



以下、
個人的にホントに個人的な理由で「うむむっ」と思った部分。
と、しつこいけどマナーについて。

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VOICE JAPAN TOUR 2011 @東京国際フォーラム ホールA 12/4  

上原ひろみTHE TRIO PROJECT
2日目にしてツアーファイナル行ってきました。

「もうしつけぇ~よ。うるせ~よ。」という声も聞こえてきそうですが(笑
再三触れてきた音のバランスについてだけ先に済ませておきます。

--参考--
東京JAZZの感想
昨日のライブの感想
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本日の席は前から15列目前後下手側。
かなりドラムからの距離はありましたが2階席に比べれば
遙かに近い位置での鑑賞となりました。

もうホントに細かく言えば昨日よりドラムの音を大きく感じましたが
ボクの気のせいかもしれないという程。あってもホント誤差の範囲でしたね。
席の位置による変化よりPAによる調整の方が遙かに影響している感じ。
もしドラムの生音による激しい影響があった場所が存在したなら
ドラムの真ん前数列とかの極々限られたエリアだったのではないでしょうか。

誤解無きようもう一度書いて起きますが好みの問題もあるので
ドラムの音がデカければデカい程上がるんだぜっという方もいると思います。
ただボクにとっては昨日、今日の方が遙かにヨカッタ。



感想文を提出いたします。
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今回のライブ。
東京JAZZでの印象が個人的には不満だったので正直期待していませんでした。
それは前述の音のバランスのみならず内容に関しても。です。
音の調整がされたラジオ放送の録音を何度聞いても
海外のライブ映像を見てもどうしても乗り切れない自分に

「今回のプロジェクトは自分の好みには合わなかったという事なのかな?」

そんな風にすら思っていた程です。

しかしいい意味で見事に裏切られました。

恒例の妄想感想を繰り広げますが

このバンド自体がライブでの楽曲に対して
理解が深まったという事なのだと感じました。

今回のツアーでは随所にバツッとスイッチを切り替えるような
アレンジが入っているのですが東京JAZZで聴いた時には
そのたびにブツ切りになりともすると「演奏が止まった」と
感じるような場面がなんどもありました。

しかし4ヵ月の時を経て聞いた演奏には一切そんな場面が無い。
もの凄い切り返しが起こる瞬間に守るべき人がキッチリと仕事をしている。
もっと言えば完全無音からの次の音への流れにキッチリとグルーブがある。

激しいインプロヴィゼーションが繰り広げられる中で
ここまでバッチリ決めまくるというのはホントに素晴らしい。


ドラムの Simon Philips。
これは善し悪しの話ではなくどちらかと言うとリズムの人だと思います。
もちろんドラムですから当たり前ですがエモーショナルで歌心というより
パワフルでハイエッジな音を作るタイプのドラマーだと思います。

東京JAZZでのボクの感想はその裏返しにある部分として
情緒的な楽曲に抑揚が少なくドラマが産まれない。と書きました。

しかし今回の東京での公演。
1stのラスト 5. Desire
2ndの冒頭 6. Delusion 7. Flashback では
Spiralツアーの時、しかも最もいい内容だった時と同様の
ドラマがそこに産まれていました。

激しいインプロを繰り広げながらも
一つの物語を紡いでいくように3人が1点に向かって
螺旋を描きながら昇っていくような感覚。
もっともボクが上原ひろみさんのライブで好きな部分が
キッチリとあって大満足でした。

つまり初見の東京JAZZの時にボクがダメだと感じていた部分が
ストロングポイントとなって披露されている。という衝撃。

もちろん最初に感じた「Simon Philips=リズムの人」という
部分の魅力も前回に比べると最大化されていたと思います。


これらの事は昨日の感想でのヘタな例え話で書きましたが
サッカーに例えるとお互いの動き・イメージを互いに共有して
ミラクルとも言うべきプレーが決まっていく感覚。

よくゴールを決めたサッカー選手の試合後のインタビューで
「○○がボールを持った時点で必ずパスが来ると思ったので走った」
みたいな言葉がありますがそういったプレーが
試合中(2時間強のライブ中)延々と続いているぐらいの感動。

密度が高い演奏の数々に
ホントにあっという間に終わってしまった感覚。

このバンドの演奏が一端聴き納めになってしまうのは
正直寂しいと思えるホントに素晴らしい内容でした。



そして上原ひろみさん自身は毎度の事ながら進化していました。
毎回書いていますが「素人のボクが見ても判る程の進化」が
見るたびに繰り返されている事は恐ろしい事だと思います。

その振る舞いは時にハードロックの
ギタリストのようでもあり魂が震えます。


ライブでの印象がCDの印象を変える事がママあります。
この事はCDに収められていない部分のイメージを
ライブの印象で勝手に脳内補間しているからだと思います。

アルバム「VOICE」はボクがこれまで上原ひろみさんの
新譜を手にした時の再生回数の中では圧倒的に少ないです。
それは発売された時期の問題もありますが
大きな理由は東京JAZZでの印象が補間されていたから。

不思議な事なんですが今回の東京公演を見て
CDを聴いてみる全く違った聞こえ方がします。

アルバム「VOICE」。
上原ひろみTHE TRIO PROJECT。

この印象は見事に、そして素晴らしい形に書き換えられました。
これからボクの「VOICE」の再生回数は増えていく事でしょう。


2011.12.04.
VOICE JAPAN TOUR 2011
上原ひろみTHE TRIO PROJECT
featuring Anthony Jackson and Simon Philips
@東京国際フォーラム ホールA

1st
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1. Voice
2. Now or Never
3. Labyrinth
4. Temptation
5. Desire

2nd
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6. Delusion
7. Flashback
8. Beethoven’s Piano Sonata No. 8. Pathetique
9. Haze
10. Dancando No Paraiso

EC1. Summer Rain
EC2. JOY




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このライヴの様子は下記のサイトでも紹介されています。
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Bagus日記 [ uzazo's friend blog ] 
今の所過去のパンフコンプリですね。(ボクも・w)
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ドリブログ
上原ひろみは、ピアノのジミヘン。
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PLACE TO BE... [ uzazo's friend blog ]
今回はボクと非常に近い席でご覧になっていたようです。 

上原ひろみ Live Report Index


最後の最後にボクの考えるマナーについて追記欄に書きました。
ボクと考え方の違う方は不愉快に感じるかもしれませんので予めご了承の程。

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VOICE JAPAN TOUR 2011 @東京国際フォーラム ホールA 12/3 

上原ひろみTHE TRIO PROJECTのライブ行ってきました。

うだうだと感想を書く前に
結論から先に書きます。



ホントに素晴らしかったですっ!



感想文を提出いたします。
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演劇やライブなど生で行われるものは出演者との距離が近い
最前列や前方の席を喜ぶ風潮がありますよね。
ボクの場合は前後より左右を気にします。
特に演劇の場合は後ろの方が良い席と考えています。

上原ひろみさんのライブの時はどうか?
まぁどこの席が当たるかはコントロールできないので
与えられた席なりの楽しみ方をしているんですが
自分で選べるならやはり前の方を希望すると思います。

しかし昨日のライブで取れた席は2階席でした。

実はこの事を知り合いに話したところ重複当選しているので
「前から数列目のチケットがあるから良かったら~」と。
いつもなら飛びつく所でしたが散々なやんだあげく
今回は辞退し自分で取れた席で見る事にしました。


理由は東京JAZZの印象です。

改めて読み返してみるとかなりdisってますが(笑
誤解無きよう言い訳しておきますと
東京JAZZの演奏がヨカッタという方や
サイモンの2バスで洋服がブルブル震える感覚がたまらんという方は
前の方の席がウレシイと思います。

しかしボクは明らかにドラムの音がデカすぎと感じたので
ドラムの生音からできるだけ遠くなる2階席を選択。

まぁそれでもPAのさじ加減による所が大きいですが
どんなバランスであっても生音からの距離というのは
絶対に影響あると思いますので。

この、席の位置・生音からの距離による影響があったかどうかは
1階席で確認してみない事には想像域をでないのですが
今日2階席で見た感想としては明らかに改善されていました。
PAを通したバランスもかなり変わっていると思います。


そしてボクの東京JAZZでの印象をぬぐい去ったのは
音のバランスだけではありませんでした。

感想は人それぞれの物だと思いますので
あくまでもボクの感想ですが東京JAZZの時には
緊張感のあるインプロヴィゼーションではなく
単純にバラバラだと感じたり
曲がグニャリと潰れていると感じる部分が
多々あったのですが昨日の演奏はまるで
別のバンドと言っていい程の内容でした。数十倍いい内容。

音楽素人の妄想ですが今回の東京公演までに
回数を重ねる事で進化したという事なのだと思います。

最近はひろみさんのインタビュー記事を
全く読んでいないので憶測であり間違いかもしれませんが
以前のトリオやソニックブルームの時には
ライブをする毎に鬼リーダーを言われる程の
激しいダメだしをしていたそうですから
今回のトリオでも回数を重ねる事で修正を重ね
3人のビジョンが一致してきたのではないでしょうか?

音楽の知識がないので例え話ですが
サッカーで例えると(サッカーも詳しくないのですが・笑)
スルーパスやノールックパス・ヒールパス、
空いた裏のスペースへの走り込み。

手堅い定石通りのプレーの裏をかくこれらのプレーは
一人一人が素晴らしいテクニックと感覚を持っている
プレーヤーだとしても一人では成功させることができません。
同じビジョンを描いていなければ失敗するリスクの方が大きいし
もっといえば手堅く進められる場面を自ら潰す事にもなる。

東京JAZZの時に感じた感覚はそういう物ではないかなぁと思います。
サッカーの試合を見ている時に走り込むのを前提とした
裏へのパスへ反応出来ず結果誰もいない所にボールが飛んで行く場面や
敵味方入り交じっているペナルティエリアでヒールパスを出したのに
逆に動き出してチャンスを失う場面をみて「あぁ…」と落胆する感覚。
こんな結果になるなら外れてもいいから
自分でシュート打ってくれよ。みたいな。

では、昨晩のライブはどうだったか。
決して定石通りの手堅いプレーばかりを
繰り返すようになった訳ではありません。
前回意思疎通がウマクいかないでチャンスを失っていた場面が
今回は見事に決まっていく。

一流のプレーヤー通しの連携による想像を裏切る
美しいプレーの数々が決まっていく感覚。

って何の感想を書いているのかわからなくなってきましたが(爆死

前回の感想で書いたひろみさんのインプロで
リズムを追い越して走りだしていく場面で
アンソニーもサイモンも反応してしまい曲がグニャリしていた部分では
ひろみさんの走りを最大化すべく2人が力を合わせ献身的に支えていたり
楽曲のダイナミズムを殺さない為のグラデーションのイメージが揃っていたりと
3人のイメージが連動して見事な演奏が繰り広げられていく。

弾き振りといってもいいようなひろみさんのアクションから想像するに
この3人でのプレーを最もいい形の演奏にする為の
試行錯誤や工夫を積み重ねて来た結果なのではないでしょうか。

とにかく大満足の内容でした。


2011.12.03.
VOICE JAPAN TOUR 2011
上原ひろみTHE TRIO PROJECT
featuring Anthony Jackson and Simon Philips
@東京国際フォーラム ホールA

1st
--
1. Voice
2. Now or Never
3. Labyrinth
4. Temptation
5. Desire

2nd
--
6. Delusion
7. Flashback
8. Beethoven’s Piano Sonata No. 8. Pathetique
9. Haze
10. Dancando No Paraiso

EC. Summer Rain


セットリストはよそ様からのいただきもの。

上原ひろみ Live Report Index