上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト / VOICE 

Hiromi_Voice Cover_RGB

震災直後に発売日を迎えたこのアルバム。
ボクの手元には発売日に届いきました。
到着後一度通して聴いたのですが
それ以降なかなか聴く気になれなかったのを覚えています。

この音楽知識0のオレが書く音楽ブログ。
聴く音楽も偏っているうえに狭く浅く(笑)
ほとんどが上原ひろみさんに関する感想文。

上原ひろみさんの新譜の感想を書くのが
こんなに遅くなったのは初めてだと思います。


感想文を提出いたします。
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アンソニー・ジャクソンとサイモン・フィリップスを迎えた
「上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト」。

一番最初に感じたのはライブ感でした。

そういった印象はどこから来るのか?
音楽知識0なりに考えてみました。

間違えを恐れること無く書いてしまいますが
音質がどうこう、ということではなく
演奏そのものにライブ感を感じたんだと思います。

それは何かといえばインプロ部分なんですけど
これまでのアルバムでもインプロヴィゼーションで
演奏されているパートはもちろん入っている訳です。
しかし今回の「VOICE」はいつも以上にライブ感を感じる。

これは「VOICE」発売前のソロでのライブの印象と
重なる部分が大きいから感じたのではないかと思います。

途中スタンリー・クラークとのプロジェクトを挟んでいるものの
上原ひろみさんは約2年間ソロでのライブを披露していました。
以前のエントリーでも書いたと思いますが
フルセットで約2時間。一人で道を切り開いていく。
これは素人の想像でも大変な事だった事は容易に想像できます。

しかしこのソロでの演奏の素晴らしさは圧巻というべき内容。
ソロでのライブを観た人なら共感していただけると思います。

で、「VOICE」から感じるライブ感は
ソロでのパフォーマンスで勝ち得た表現力を
余すことなく発揮出来ている事から来ているのではないか。
という結論になりました。(←勝手な結論です。サーセン・笑


その事に関連してこんな事も思いました。
今回のプロジェクト名が
上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクトですが
アルバムの印象からすると

「上原ひろみ」トリオ プロジェクト

多分「はぁ?このボケ何言ってんの?」と思われるでしょうが
どういう事かと言いますとトニー・マーティンとのトリオは

「上原ひろみトリオ」プロジェクト

のような気がするんです。

自分で書きつつも伝わらないと思うんですが(笑
無理矢理楽曲を物語りに例えると物語の語り部が
Spiralは3人が語り部で3人で一つの物語を語る。
VOICEではあくまでも語り部は上原ひろみさんで
ドラム・ベースは物語を支え、彩る存在に感じます。

もちろんVOICEにもドラム・ベースソロはあるのですが
物語その物自体はピアノが語っている。
その事が演奏全体の印象にソロライブの雰囲気を
感じさせる要素になっているのではないかなぁ。と。

ドキュメンタリー本「上原ひろみ サマーレインの彼方」には
「私のグループにサイドマンはいない」というくだりがあります。
VOICEでのベース・ドラムの役割は普通なら
サイドマンにあたるかもしれませんが
そこにキャリアも含めて名実共に明らかに
格上で演奏自体に存在感のある
アンソニー・ジャクソンとサイモン・フィリップスを
招いた意味があるような気がします。

上原ひろみさんがフロントに立ち、やりたい放題やっても
サイドマンになり得ない大きな存在としてのベース・ドラム。
そんな印象をうけました。


サイモン・フィリップス。
実は不勉強でTOTO時代の音源など聴いたことがありませんでした。
ドラムにそんな表現の仕方があるのかわかりませんが
ハイエッジでジャキジャキだなぁという印象です。
ボクの勝手な願望としてはエモーショナルな
ドラマーとの共演というのがあったので
初めて聴いた時にはちょっと驚きました。

ただ前述のように上原ひろみさんの演奏に
自由に走れるスペースを作るという意味では
タイトにリズムを刻むドラマーが合っているのかなぁと。


アンソニー・ジャクソン。
初期の上原ひろみさんの作品に参加されていますし
TVで放送された演奏を観た事もありました。
音はトニーに比べるとマットな音の印象があります。

そしてこの圧倒的な実力派トリオで作られたアルバム。
「難解な楽曲」と「キャッチーな印象」は
共存可能なんだと強く再認識させられました。


  最後にちょっとだけネガティブな印象を書くと
  最初に聴いた時に「音のバランスがちょっと…」と思いました。

  もちろん全編にわたってという訳ではないのですが
  アンソニー・ジャクソンのマットなベースの音が
  立ち上がってきこえてこない。と感じる部分があったり
  サイモン・フィリップスのスネア(?)の音だけが
  乱暴に飛び抜けて聞こえてしまったり。。。

  まぁそんな事を言ってみても
  ボクが音楽を聴く環境はまぁ褒められた環境ではありませんし
  今となってはどの部分にそう感じたのか思い出せないのですが(←失格・笑



と、ココまで長々と書いてきましたが
ボクにしては珍しくVOICE発売後の上原ひろみさんの
インタビューを今のところ一切読んでいません。
もしかしたらとんでもない勘違い感想の可能性もあります。

でも、まぁ個人的な感想ですしCD以外の情報無しで
感想を書くのもたまにはいいかな。

と先に言い訳しておきます。(笑


楽曲についてもいろいろ感想はあるんですが
(Hazeについてはいつか別エントリで書きます。)
かなり長くなってしまいましたし
今後ライブなどの感想で書く機会も
あるかと思いますので今回はこの辺で。


最後まで読んでいただいた方いましたら
長文に付き合っていただきましてありがとうございます。





上原ひろみ CD Review Index





ESTIVAL JAZZ LUGANO 2011 

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一時期youtubeにも上がっていましたが
スイスで行われたJAZZフェスのライブ映像。
約75分のボリューム満点の内容です。

また登場シーンからアンコールまでノーカットなので
会場がどんどんとヒートアップしていく状況が
手に取るように伝わってきます。

このエントリーを書いている時点では
日本でTHE TRIO PROJECTのライブは行われていませんので
ボクにとっては初めて観る「VOICE」の楽曲でのライブ。
鳥肌ものの素晴らしい内容です。

ドラムは Simon Philips ではなくSteve Smith。


ESTIVAL JAZZ LUGANO 2011
Piazza della Riforma Lugano, Switzerland 2011.06.30.

HIROMI: THE TRIO PROJECT
featuring ANTHONY JACKSON and STEVE SMITH

01. Desire
02. Delusion
03. Flashback
04. Beethoven's
  Piano sonata No/8,Pathetique
05. I've Got Rhythm
06. Dancando No Paraiso
EC. Joy





ジャズピアニスト上原ひろみの世界 

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初回放送の翌日、BS-P開局後に再放送されているのですが
上原ひろみさんが出演された生放送の番組。
震災からまだ間もない時期の放送という事もあって
若干重い気持ちで視聴したのを今でも覚えています。

4曲のスタジオ生ライブと
過去のライブ映像(東京ジャズ)を織り交ぜた1時間半。
これまでの上原ひろみさんの活動が凝縮された
大変見応えのある番組でした。

特に番組最後に生演奏された2曲。
震災直後のラジオ出演や4月のライブでも演奏された
Haze と 上を向いて歩こう は
ボクにとって特別な曲になっています。

この2曲が映像に収まっているという意味で
一生モノのライブ映像だと思っています。

2011.03.20.OA【 NHK-BShi 】
ジャズピアニスト上原ひろみの世界

01. The Tom and Jerry Show [Studio Live]
02. Old Castle, by the river,
   in the middle of the forest [Studio Live]

03. All Blues [ from 東京Jazz2006 ]
04. Softly as in Morning Sunrise [ from 東京Jazz2008 ]
05. Rhapsody in Blue [ from 東京Jazz2008 ]
06. Choux a la creme [ from 東京Jazz2009 ]

07. Haze [Studio Live]
08. 上を向いて歩こう [Studio Live]