矢野顕子×上原ひろみ / ラーメンな女たち -LIVE IN TOKYO- 

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矢野顕子さんと上原ひろみさんのライブアルバム。

お二人がライブで初共演されてから早約10年。

お二人が共演された時の感想では
毎回書いているような気がしますが
初めて見たライブ、特にディオでの1曲目に披露された
「Children in the Summer」の衝撃は
今でも会場の雰囲気を思い出す事ができるほどの特別な体験でした。

以降、お二人の共演は毎回楽しみにしていますし
新たなライブアルバムが作られそのライブに参加できた事
そしてそのアルバムが手元に届くというのはウレシイ限り。

早速聴いてみました。

開幕のベルが7時を告げてライブスタート。

各楽曲についての感想はまたライブの感想で
書く機会があると思うのでまたいずれ。

タイトルからも分かるとおり遊び心に溢れた選曲。
そして各曲、その曲の中で描かれる世界。
1曲の中でコロコロと表情が変わっていき
豊かに広がる世界の美しさたるや。

矢野顕子さんと上原ひろみさんのディオは
ライブアルバムとして作られる意味があると強く思いました。

そしてこのお二人の組み合わせならではの事。
上原ひろみさんの楽曲に矢野顕子さんの詩がつく。
またボーカリスト矢野顕子がいる事で
作詞家:上原ひろみ の楽曲が産まれるという事。

キラキラとしたライブを収めたこのアルバムは
神々の遊びの記録ですね。

最高です!

追加公演のプレオーダー当たるといいなぁ。

矢野顕子×上原ひろみ
「ラーメンな女たち -LIVE IN TOKYO-」

パーソネル
矢野顕子:vocal, piano(左チャンネル)
上原ひろみ:piano(右チャンネル)

1.東京は夜の7時
作詞・作曲:矢野顕子

2.おちゃらかプリンツ
おちゃらかほい わらべうた
フットプリンツ 作曲:Wayne Shorter

3.真赤なサンシャイン
エイント・ノー・サンシャイン 作詞・作曲:Bill Withers
真っ赤な太陽 作詞:吉岡治 作曲:原信夫 オリジナル歌唱:美空ひばり

4.飛ばしていくよ
作詞・作曲:矢野顕子

5.ドリーマー
作詞:矢野顕子 作曲:上原ひろみ

6.こいのうた
作詞・作曲:上原ひろみ

7.ホームタウン・ブギウギ
東京ブギウキ 作詞:鈴木勝 作曲:服部良一
ニューヨーク・ニューヨーク 作詞:Fred Ebb 作曲:John Kander

8.ラーメンたべたい
作詞・作曲:矢野顕子

初回限定盤ボーナスDVD
・飛ばしていくよ(ライブ・クリップ)
・こいのうた(ライブ・クリップ)

全編曲:上原ひろみ(except2)

※2016年9月15日、Bunkamura オーチャードホールにてライヴ録音





上原ひろみ CD Review Index





Oscar, With Love 

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Interview File Cast vol.53 の感想が後回しになっておりますが
記事を読んでいて驚いたというか全く知らなかった事が
オスカー・ピーターソンのトリビュートCD
Oscar With Love」に参加していた事。

記事を読んでスグに購入しました。

オスカー・ピーターソンの未発表曲などを
ゆかりのあるピアニストが演奏した2枚と
オスカーに捧げる楽曲の1枚で構成された全3枚組のCD。

上原ひろみさんが演奏されているのは2曲

1曲はオスカーの未発表曲リストから選んだという

disc1 M-13 “Take Me Home”

Somewhereのような静かな出だしから次第にポジティブな印象へ
そして後半では歯切れのよいリズムへと大きく展開していく楽曲。

もう一曲はオスカーが亡くなった後に行われた
トリビュートライブの為に 上原ひろみ さん自身が書き起こした

disc3 M-7 “Oscar's New Camera”

Brain Trainingを思わせる印象的なリフのテーマ部から
アグレッシブなインプロヴィゼーション満載の楽しい楽曲。

どちらも 上原ひろみ さんらしい
楽曲・演奏で素晴らしい内容でした。

全3枚というボリュームでボクが知らないピアニストの方も
沢山参加されていますが 上原ひろみ さん以外でも
Chick Corea、小曽根真さん、Kenny Barron と
知識の乏しいボクにもなじみ有るピアニストも参加されていて
全編心地よく聴く事ができるのでお気に入りです。

オスカー・ピーターソン生誕90周年記念アルバム
作曲家としてのオスカー・ピーターソンにスポットライトを当てた、かつてなく豪華でユニークなコンセプトの作品。

今回初めてレコーディングされる未発表楽曲を含むピーターソンのオリジナル、さらには彼のために作られた曲、または親しく交流のあったミュージシャンによる作品などを収録。チック・コリア、モンティ・アレキサンダー、ラムゼイ・ルイス、オードリー・モリス、ケニー・バロン、ベニー・グリーン、オリヴァー・ジョーンズ、小曽根真、リニー・ロスネス、ビル・チャーラップ、ミシェル・ルグラン、さらにはクラシックピアノの鬼才アンドレ・ワッツ、そしてピーターソンが生前にサポート・奨励していたジェラルド・クレイトン、上原ひろみ、ジャステイン・カウフリン、ロビ・ボトスといった若手ミュージシャンらも参加。全ての演奏にピーターソンの自宅にあるピアノ、ベーゼンドルファー・インペリアル(Boesendorfer Imperial)が使われている。







上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト / SPARK 

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感想文を提出いたします。


上原ひろみさんの新譜『SPARK』聴きました。

the trio project スタートから丸5年、4作目。

誤解を恐れずに書いてしまうなら
今までに無い新しいものが来たという驚きは無い。

ただ、ここで言う「驚き」は『SPIRAL』を初めて聴いた時や
その直後のプロジェクト Hiromi's Sonicbloom の
出現のような種類の「驚き」という意味。

個人的にこの the trio project で
その種の驚きがあったのは『MOVE』の時。

理由は明白で『VOICE』では当て書きされた
楽曲といえどやはり先に曲があったハズ。
それが『VOICE』の楽曲を引っさげて回ったツアーを経て
3人での関わり、バンドの姿が見えて
真の当て書きされた楽曲になった事で
『MOVE』では同じメンバーでの作品なのに
全く違ったテイストのアルバムが出現したような驚きがあった。

その時点でこのバンドが目指す方向性、
スタイル・カラーは見えているので
新作が全く違った印象の作品になる必要はない。と思う。


しかし前述の意味での「驚き」は無いが
このバンドは確実に進化し、深化している。
という別の種類の驚きがある。

この the trio project のスタイル、
結成時から感じてきた魅力はなんといっても
複雑な曲をポップに聴かせるという事。

その意味において『SPARK』は
これまでにあった楽曲達より複雑な仕掛けをもっているのに
これまで以上にPOPで親しみのある楽曲が詰め込まれている。

この辺はもしかしたら好みの分かれる所かもしれませんが
キャッチーなメロディラインがふんだんに盛り込まれている事で
各楽曲のテーマが耳に残り聞き終わっても脳内をかけめぐる。

そして恐ろしいのはその耳に残るキャッチーなメロディラインが
複雑なリズム、構成と共存し、またその事を意識させないという事。

ボクは楽譜を読めない素人ですがその複雑さは感じる事ができますし
実際、各種のインタビューではアンソニー、サイモン共に
新譜が出る毎に「今回の方がハードなチャレンジ」という旨語っている。

新作毎に常に複雑・難解になり続けているバンドの最新作が
最もPOPに感じる作品として産まれたという事は「驚き」である。

コンポーザーとしての上原ひろみさんの魅力の一つに
バンドをオケに見立てるようなオーケストレーションがある。
バンド全体で一つの楽曲を歌う編曲は見事で
どのパートも必要不可欠な関わりを持っている。

もちろん本作でもその魅力は十分に発揮されているが
サイモンがメロディを歌う楽曲やオープンソロ的な長いソロ、
アンソニーがメインのテーマを歌う楽曲など
これまで以上に2人の魅力を前面に押し出しているように感じる。


これらは『MOVE』以降、
世界を飛び回りライブを繰り返す事で積まれた経験から

よりメンバーを活かす楽曲が作られ、
その楽曲をライブで進化させて
そこで産まれた関係性を活かした楽曲が作られ
その楽曲をライブで進化させて…

というスパイラルを5年間繰り返して来た結果の「今」
その瞬間をとらえたミラクルなのではないか。

そんな風におもえてしまう。


いつかこのブログで書いた記憶があるけれど
レジェンドプレーヤーである2人が『VOICE』の時点で
複数年契約をしていたとは考えづらい。
世界を飛び回るハードなツアーを繰り返し
それでもなお5年続いて来たという事は
アンソニー、サイモンとも自身のキャリアを
費やす価値のあるプロジェクトと
考えているのではないだろうか。

世界トップレベルのテクニックとアイディアを持った
アンソニー、サイモンとのこの超絶トリオは
組んだ瞬間から唯一無二のバンドであった。

そのバンドが一つずつライブを積み重ねた5年の歳月を経て
進化・深化した今の状況はまさにミラクルなのだと思う。

そしてその奇跡は今もまだ続いている。

上原ひろみさんのキャリアで最長のプロジェクトである
このバンドが『SPARK』の楽曲達を引っさげて世界を巡り
さらに進化・深化した演奏が聴ける日を心待ちにしたい。

もちろん5作目が作られるのであればウエルカムである。

今最も体感すべきバンドだし、可能な限り続いて欲しい。

そんな風に思いました。





上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト / ALIVE 

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上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクトの新作『ALIVE』

新譜の発売を心待ちにしておりましたが
発売日(前日)に買いに行けない状況も考えられたので
確実に手元に届くamazonにて予約しておりました。

MOVEの時は佐川で朝一着だったのですが
最近のamaはCDだとゆうメール発送。
朝からWebの配達追跡をリロード連発しながら
何度もポストを覗きに行くという(笑
結局、夕方着で随分と長い一日になりました。


感想文を提出いたします。
--
素人がヤイヤイ感想を書いていきますが
結論を先に書いてしまうと


最高だと思います。


まず表層的な事を言ってしまえば
とても聴きやすいアルバムだと思います。

これはこのバンドの全てのアルバムに共通なのですが
非常に難しい超絶曲でありながらもキャッチーな印象。
この二つを両立している事に毎度驚かされます。
そして本作はコンポーザー上原ひろみさんの
メロディアスな魅力がより全面に押し出されている。
さらに後述しますがとてもポジティブな印象を受ける。
これらの事で多くの人が聴きやすいアルバムになっていると思います。

ホントに超絶曲だと思うんですが、
超絶度が前回より増しているように感じるんですが
キャッチーに感じる度数も同時に上がっているという。(笑

難しい曲を難しく聴かせない。
これはホントにこのバンドの大きな魅力だと思います。



上原ひろみさんの楽曲を超絶プレーヤー達で具現化した『VOICE』。
ライブを重ねて最強バンドの誕生となった『MOVE』。

それぞれの良さはありますが『VOICE』から『MOVE』の
バンドとしての進化には驚かされたし
収められた楽曲達も申し分無かった。

その次の作品となる『ALIVE』。
否が応でもハードルは上がっています。

年末のBNTの公演で聴いているので
素晴らしい作品になるとは思っていましたが
CDとして聴いた時に『MOVE』を聴いた時のような
「驚き」を得られるのだろうか?と思っていました。

「人生をテーマにした作品」という事でしたが
一日をテーマにしたという『MOVE』だって
本質的には人生を描いているので
「同じようなテーマでは?」と思っていた。

その上先行で公開されたタイトルトラックの「ALIVE」。
ボクの大好きなテイストの曲で大喜びではありましたが
「MOVE」の発展系的な曲で構造が似ていると思う部分もあり
「きっと素晴らしい作品だろうけどそれほどの驚きは無いだろう」と。

しかしこの予測はいい意味で裏切られました。

ボクの中では「MOVE」と同じテーマではあるのですが
全く違う印象の作品に仕上がっている。

この作品の描く「人生」はより俯瞰的な視点。

その視点の置き方は『Spiral』に近い印象です。
(もちろんノードリードが出てこないという事もありますが(笑)
 『Spiral』に近い印象を受ける理由はそれだけではないと思います。)

この印象を決定づけているのは T2.T3.の2曲。
うまく表現出来ないのですが描いている風景のスケールが大きい。
どちらが良い・悪いという事ではありませんが
『MOVE』で描かれる楽曲は曲毎にあるシーンが切り取られているのに対して
『ALIVE』、特に T2.T3.は1曲の中で人生を描いている感じ。

壮大なスケール感で描かれる T2.T3.
それに続く T4. SEEKER。

そこまでのシリアスな展開を解放するかのように
大海原へ航海に繰り出すようなワクワク感。
この曲とT9.LIFE GOES ON の印象で
アルバム全体が非常にポジティブ後味になっている。

そしてどうしても特筆したいのは T7.FIREFLY。

上原ひろみさんの名作バラードはいくつもありますが
極限まで音数をそぎ落とした演奏で始まる前半部。
一つ一つの音が丁寧に置かれながらメロディを紡いでいき
中盤(終盤?)からキラキラとした音の粒で
色鮮やかな世界が描かれていく。

T2.T3.に対して「1曲の中で人生を描く」と前述しましたが
T7.もアプローチは真逆ですが美しくも儚い人生を
一曲の中で描いていると思います。

ちょっと話はそれますが上原ひろみさんがメディア露出する際には
どうしたってアグレッシブな部分がフューチャーされますよね。
ライブ映像がインサートされる時にはクラスターシーンが入るとか(笑
もちろん大きな魅力の一部でボクも大好きですが
上原ひろみさんの演奏の魅力はそういったアグレッシブな演奏にも
T7.FIREFLY にみられる繊細な表現に裏打ちされていると思うんです。
故にこの T7. ボクはあえて「上原ひろみの真骨頂」と言いたい。

人生の美しくも儚い様を描いた FIREFLY には
どうしたって泣かされてしまいますが
続くT8.T9.からはポジティブなメッセージが発せられる。
セルフライナーノーツで添えられている一文から考えても
T7.T8.T9.は組曲と考えてもいいのではないかと思います。

というか、
T7.T8.T9.の一連がアルバムを締めくくる位置に配されている事で
一曲ずつ大きなスケールで描きながらも
アルバム全体としてもさらに大きなシルエットが見えてくる。

この事も『Spiral』に近い印象を受ける理由だと思います。


『MOVE』の感想にも同じ事を書いたと思うんですが
上原ひろみのdiscographyを語る上で外す事の出来ない
名盤と言っていいと思います。

ってファンのひいき目とはいえ
外せないアルバムが多すぎだろ。(笑
でも実際そう感じるんですから仕方ない。

素晴らしかったです。

ライブ楽しみにしています。

あっあと些末な事ですが初回版についているDVD。
早々にタイトルトラック『ALIVE』のスタジオ演奏が公開されましたが
特典DVDは「FIREFLY」「SPIRIT」と別選曲。
メディア放送では取り上げられていますが
youtube公開の曲と別である事は特別感があって良いです。

上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト / ALIVE

T1. ALIVE
T2. WANDERER
T3. DREAMER
T4. SEEKER
T5. PLAYER
T6. WARRIOR
T7. FIREFLY - solo piano
T8. SPIRIT
T9. LIFE GOES ON

DVD
T1. FIREFLY
T2. SPIRIT
Live at Blue Note Tokyo on Jan.3rd,2014

T3. BEHIND THE SCENES AND MAKING OF ALIVE

上原ひろみ:piano
アンソニー・ジャクソン:contrabass guitar
サイモン・フィリップス:drums






上原ひろみ CD Review Index





上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト / MOVE 

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上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクトの新作『MOVE』。

当初は店頭でフラゲしようかと思っていたのですが
ひきこもりのボクは出掛ける用事が何もなかったので
結局 amazon で発売2日前にポチッとしました。

発売直前の予約だったので
「konozama になったらイヤだなぁ」と心配しましたが
ちゃんと発売日前日に発送メールが来たので
発売日(今日)は朝から


+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   ワクワクテカテカ
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__) +


こんな状態でCDの到着を待つ。

朝一に届きましたよ〜。


感想文を提出いたします。
--
早速通しで聴いたんですがね、



これ…



最高じゃないですかっ!



上原ひろみさんのキャリアの中でも
節目としての集大成的な
最高傑作の一つと言ってもいいんじゃないかなぁ。

ちょっと判りづらい言い回しですが例えば10年後、
上原ひろみさん名義のアルバムが20枚とかになって

上原ひろみさんのキャリアを
振り返って語る時に外せないアルバムとか、

「初めて上原ひろみ聴くんだけど〜」という人に
「まずこれだけは聴いておけ」と言いたくなるとか

という意味です。
まぁそれも人それぞれになる部分ではあると思うのですが。


とにかく猛烈に感動しましたよ。ボクは。


前作『VOICE』の時の感想

こんな風な事をかいていたのですが

今回のプロジェクト名が
上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクトですが
アルバムの印象からすると

「上原ひろみ」トリオ プロジェクト

多分「はぁ?このボケ何言ってんの?」と思われるでしょうが
どういう事かと言いますとトニー・マーティンとのトリオは

「上原ひろみトリオ」プロジェクト

のような気がするんです。



本作『MOVE』は
「上原ひろみトリオ」プロジェクト
のように感じます。

もちろんそれ自体に優劣があるわけではありません。

前作『VOICE』も凄かったけれど、
3人の超絶凄腕が集ってアルバムを作ったという印象に対し
『MOVE』では格段に一体感が増して
スゴイバンドがアルバムを作ったという感じ。

とにかく楽曲から演奏から音作りまで
「バンド」としての一体感がハンパ無い。

なんといってもタイトルトラックの「MOVE」は凄すぎる。


※universalmusicjapanのオフィシャル投稿

この「MOVE」の印象が非常に大きい。

デビューアルバムのまさに1曲目に登場する
「XYZ」の超進化版的な雰囲気をも持つこの楽曲。
「XYZ」のストイックな感じは今聞いても
もちろん素晴らしい訳だけれど
「MOVE」には恐ろしくテクニカルな楽曲でありながら
壮大なドラマ的な展開も折り込まれている。

一時が万事。

その他の楽曲にもこれまでの上原ひろみさんが
積み重ねられたキャリアが、
魅力的なアプローチ・アイディアが、
それぞれの楽曲の中に昇華された形で
いくつも折り込まれ融合している事に驚かされる。

その意味で
「節目としての集大成的な最高傑作のひとつ」
とボクは感じました。


そしてちょっと話は細かい事になるのですが
「音作り」は明らかに前作とは変化していますよね。

何で読んだか失念しましたが
『VOICE』発売に合わせたインタビュー記事で

「サイモンもアンソニーも一音の音色までこだわる」

と上原ひろみさんが語っていた記憶があります。
という事は『VOICE』の「音作り」も正解ではあると思います。

ただサイモンのハイエッジなドラムの魅力に寄せた分
情緒的な曲に時折、乱暴に感じてしまう部分がありました。

『MOVE』での変化は一目瞭然(一聴瞭然?)ですね。
ドラムの音は暖かみを感じる柔らかさがあり
アンソニーのベースも(ソロ以外の部分)マットでありながら
音の粒がしっかり立ち上がっていてキッチリ存在感を示している。

前述の通り『VOICE』の「音作り」も正解なんでしょうが
ボクの好みとしては『MOVE』の方が数段好きです。

そして楽曲も。

前作のレコーディング、ツアーで重ねたライブの回数分
3人の目指すビジョンが明確になった事で産まれた作品。

そんな風に感じました。

それぞれの楽曲に関してもいろいろ書きたい事もあるのですが
もっと聴き込んでから改めて or またライブの感想に折り込んで。

とにかくボクは幸せな気持ちになりました。




上原ひろみ CD Review Index